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健康ジャーナル社編集部スタッフが、現在進行形の雑誌・単行本の編集こぼれ話、心に留めておきたいこと、怒り、愚痴(?)などを綴ったページです。どうぞごらんあそばせ。
早朝、自宅近くで顔を合わせるお年寄り、鈴木さんは、行商を始めて35年。火・木・土曜日に、千葉県佐倉市の自宅を未明に出て、大田区内の店前を借りたり得意先を回って、自家製の露地野菜や惣菜を売っています。
野菜は鈴木さんから買うまでは、ほとんどスーパーで買っていました。例えばスーパーのにんじんは見栄えは良くても、水っぽくて濃厚な味と香りがしません。鈴木さんのは形がいいものばかりではありませんが、旬の露地物で、青臭く甘いにんじん本来の味がします。そこには命が息づいています。
鈴木さんによると、農協との商品価値に対する認識の違いが、行商を始めるきっかけだったといいます。「おいしくて安全で栄養価が高いものを」と思い、農薬を減らして作ると見栄えがおちたり、サイズが揃わなくなることがあります。農協では見栄え、サイズの統一性が優先されるから、鈴木さんの野菜は商品価値がないとされたのです。それでも自分の育てた野菜の良さを多くの人にわかってもらいたいという気持ちから、農協への出荷を止めたのです。
鈴木さんは「お得意さんと作柄や天候の話、世間話などをする。頼まれ物もある。帰って農作業と惣菜作り。お得意さんの喜ぶ顔が浮かぶから精が出る」ともいいます。そこには消費者との心の交流があります。
食べ物は、おいしくて安全で安心できるものが望まれています。それは生産者と消費者が、人間の命の大切さという点で一体となるからこそ生まれると思います。
今、私たちに必要なのは、心身の健康や環境を考え、循環型の自然を上手に使う知恵と技術、何よりも命の安全を優先する考え方なのではないでしょうか。
M・O
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