2001年2月〜2002年9月掲載
   

 

 






健康ジャーナル社編集部スタッフが、現在進行形の雑誌・単行本の編集こぼれ話、心に留めておきたいこと、怒り、愚痴(?)などを綴ったページです。どうぞごらんあそばせ。

 

 このホームページの特集で、前月号から「腸内細菌」について取り上げているのですが、今回は、それにまつわる、「これはすごい!」と感激したことをお伝えします。
 腸内細菌は今から約300年ほど前に発見されたのですが、どんな種類の細菌がどれほどいて、どのような活動をしているのかという全体像については近年まで詳しく知られていませんでした。それまで、好気性菌という、簡単に言えば空気のあるところで繁殖するものしか発見されていなかったのです。
 これに対して、嫌気性菌という、簡単に言えば酸素を嫌い、空気のあるところでは発育できない細菌が、近年ようやく発見されて、腸内細菌の全体像が知られるようになったのです。そのおかげで、腸内細菌が体全体に対してものすごい影響を持ち、さまざまな病気の原因となるなどのことがわかりました。嫌気性菌の発見は、人類の健康や幸福に多大な貢献をしたのです。
 話は変わりますが、エジソンが電球という「光」(照明)を発明するまで、人類には、提灯やガス灯などといった、モノ(油など)を燃焼させて光を出す照明器具しかありませんでした。モノが燃えるには必ず空気(酸素)が必要でした。
 ところが、エジソンは、空気を遮断した真空の状態で、フィラメントを発光させるという、それまでとは全く発想の違う発光体(白熱電球)を発明しました。それまでの照明器具では表現できない世界を人類に提供してくれたのです。
 この2つの発見・発明に共通しているのは、どちらも酸素がない状態、ということです。私が「すごい!」と思ったのは、この、「酸素がない状態」「空気がない状態」というのを、研究中に思いついた、ということです(挙げた例が細菌と電球なので、研究中の具体的な状態というのはかなり違うと思いますが、大まかに捉えて、そう感じたということです)。
 普通に存在するものを「ない」状態として考えるってすごい難しいと思うんです。何においても。「ニュートンのリンゴ」のように、リンゴが木から落ちるのは当たり前のことなんだけど、そこから何かに気づいて、引力を発見してしまうみたいなことってすごいなあと。何かの事象が起きたときに、人間が何かを直感するときの神秘力みたいなものは、非常に興味深いものがあります。
 普段生活しているなかで使っている照明などの「あって当たり前のモノ」も、こういうものすごい発見や発明によって創出されたのだと思うと感慨深いなあ。という話でした。

M・K

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