2001年2月〜2002年9月掲載
   

 

 






健康ジャーナル社編集部スタッフが、現在進行形の雑誌・単行本の編集こぼれ話、心に留めておきたいこと、怒り、愚痴(?)などを綴ったページです。どうぞごらんあそばせ。

 

すきすき ニワトリ

 町の小さなお祭りで、父が私と姉と妹に1羽ずつヒヨコを買ってくれた。
 3羽のヒヨコはあっという間に美しく立派なニワトリに成長し、私は自分のニワトリに「コッコ」という名前を付けた。まだ保育園にいっていた小さな妹に、名前は何にするの?と聞いたら、なんど聞いても「にわとりー」というので、妹のニワトリは「にわとり」という名前になった。姉はいつまでもニワトリに前をつけようとしないので、そのうちに「名無しのごんべい」から「ゴンベ」という名前になった。

 私たちは自分のニワトリをとても可愛がり、だっこしたり、自転車のかごに乗せたりしてどこにでも連れていった。ヒヨコの頃から抱かれ馴れていたニワトリは、抱かれながら気持ちよさそうに眠ることもあった。日曜日には家族みんなで、ニワトリの大好物だったイナゴを食べさせるために、イナゴがたくさんいる原っぱまで車で出かけたりした。広い原っぱでニワトリは嬉しそうに走りまわり、自分でイナゴをつかまえて食べた。ニワトリがイナゴに夢中になっている間、父と私たち姉妹は競ってイナゴをつかまえて自分の虫かごに入れた。それは家に帰ってからのニワトリのごちそうだった。母だけがイナゴを怖がったので、わざと見せつけておもしろがった。
 
 ニワトリと過ごしたあの頃を思い出すと、とても切なくなるのはどうしてだろう。あのニワトリとの思い出は、私の子ども時代の父と母と姉妹のことを思い出させてくれる大切な宝物だ。
 
(Y.S)


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