2001年2月〜2002年9月掲載
   

 

 






健康ジャーナル社編集部スタッフが、現在進行形の雑誌・単行本の編集こぼれ話、心に留めておきたいこと、怒り、愚痴(?)などを綴ったページです。どうぞごらんあそばせ。

 

 自転車に乗っていて腹の立つのは、クルマが異常に多いことだ。クルマの比較的少ない裏通りを走っていてもすぐクルマが来る。道が狭いから自転車を止めて、クルマが過ぎていくのを待つ。これが結構イライラする。
 これは歩いていてもそうだ。歩道がないような狭い路地を歩いていても、クルマが猛烈なスピードで走ってくるから身の危険を感じる。おまけに排気ガスが臭い。雨の日なんか道にたまった汚い雨水を浴びせかけられることもある。
 しかし、クルマに乗っている方は、自転車や歩行者が邪魔に見えるのだろう。非常に険のある顔をして運転している。
 交通事故を目撃する回数も増えた気がする。つい先日もピザ屋のバイクが人をはねたところを見てしまった。一体どのぐらいの人が、交通事故で亡くなっているのだろうか?
 この大量のクルマが少しは減らないものか。切に願うところだ。

 「クルマを捨てて歩く!」という本は、クルマのない生活は可能であり、クルマを捨てた生活こそ「人間らしい生活」であるという視点で、クルマを捨てて歩く生活を提案している。とてもいい本だ。著者は、北海道というクルマがなければ生活できないような所で実際にクルマを捨てて歩く生活を実践しているから説得力がある。
 クルマを捨てるメリットとして、人生の持ち時間が増える、お金が増える、たくさん歩くので余計な脂肪が減り、体力がついて「健康」になる、歩く生活になることで、自然や人とのかかわりが深くなる、環境を汚さないし、資源のムダづかいを減らせるなどと説く。実際著者の周りで突然クルマを捨てた人が、「クルマに乗らないと、毎日がなんと気持ちよく過ぎていくことか!」と感嘆の声をあげたとのこと。

 驚くべき事実は、年間5500人もの人が道を歩いたり自転車に乗っていて交通事故にあい、亡くなっている、そのうち、子どもは400〜500人が亡くなっているのだそうだ。「これは、毎年『阪神・淡路大震災』が起こるようなものですし、子どもについていえば、小学校1つ分の全校生徒がそっくり消えているようなものです」。
 他の「文明の利器」で、年間5500人もの人が死んでしまうようなものってあまり想像がつかないからより恐い。
 「そんなこと言ったって、クルマがなきゃ便利じゃねぇし、日本経済の発展もないだろうが!」なんていう声も聞かれそうだが、そういう人こそ頭を休めてものごとを考えるのにいい本なのでは。私もなるべくクルマを持たずに暮らしていきたいと、思いを新たにした次第。教えられるところが多かった。

(M)


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