2001年2月〜2002年9月掲載
   

 

 


No.6


身近な家庭用品の中には、あなたの家をシックハウスにしてしまう農薬がどっさり。
知らずに使っていると、化学物質過敏症や自律神経失調症、アレルギーなどを悪化させます。
今使っている薬剤の正体を知って、恐ろしい化学物質からあなたの家族を守りましょう。

 虫はイチコロ、人は…?

 前回の「病は家から」では、おもに建材の有害物質を取り上げました。家の中で普通に呼吸しているだけで病気になるなんて、思わずぞっとしたに違いありません。引っ越しや家の改築は、そう簡単にはできないし…と、頭を抱えてしまいますね。
 ところで、あなた自身が家の中にせっせと持ち込んでいる有害物質のことはご存じですか。今回は、身近な家庭用品をチェックしてみましょう。


◆殺虫剤
 「うちはあまり使っていないわ」と思っていても、けっこう家中でみかけます。たとえば、防ダニマットや防ダニ燻煙剤の成分には持続効果のある農薬が使われていて、かえってアレルギーを悪化させてしまいます。渦巻き、マット、液状など、さまざまなタイプの蚊取り線香はいずれもピレスロイド系の農薬で、スプレー式殺虫剤と同じ成分。閉め切った部屋で使ったり、一日中つけっぱなしにすると、嘔吐や下痢、頭痛を引き起こすといわれています。

◆掃除機の紙パックやフィルター

 防虫・抗菌加工の紙パックやフィルターを使って掃除機をかけると、ピレスロイド系農薬や自律神経失調症、免疫低下を招く有機リン系農薬をまき散らすことになります。しかもその濃度がヘリコプターで農薬散布をしている田畑と同じくらい高いということは、あまり知られていません。

◆衣類の防虫剤

 衣替えのシーズンに山積みで売られている衣類の防虫剤。成分はナフタリンやパラジクロルベンゼン、ピレスロイド系農薬です。目・鼻・のどへの刺激があり、発ガンや化学物質過敏症の原因になると指摘されています。最近は「におわない」タイプが主流になっているので、使いすぎの危険は高まるばかり。季節外の衣類を寝室のタンスや押入に収納している場合は、じわじわと揮発する防虫剤の中で寝ているようなものです。

◆抗菌・防カビ製品

 靴下やバスマットなどの布製品、キッチンや浴室まわりのプラスチック製品、文房具やパソコン関連製品まで、防カビ・抗菌のものが氾濫しています。しかし、その成分は詳しく表示されておらず、かぶれやじんましんを起こしたという報告もあります。身の回りのものを抗菌製品でそろえるような行き過ぎた清潔志向は、常在菌のバランスを崩したり、免疫機能を狂わせたりと、マイナス面も大きくなります。また、防カビ・抗菌効果に頼って日頃の掃除や洗濯を怠ると、かえって不潔になり、病気の原因にもなってしまいます。

 健康な住まいは自分で作る

 健康な暮らしをしたいのなら、これらの製品を家の中に持ち込まないのが一番。使わずにすむ暮らし方のポイントは次の通りです。

●ダニやカビ
 湿気と温度の環境が整うと、一気に増えます。増やさないコツはなんといってもこまめな換気。ダニは布製品が大好きなので、洗えるものは洗い、洗えない布団などは干して掃除機をかけましょう。梅雨時は除湿器や乾燥機を上手に利用することです。

●蚊
 網戸でシャットアウトするのが一番。最近、昔懐かしい蚊帳が見直されています。どうしても蚊取り線香などを使う場合は時間を決めて使う、朝一番に換気をするなどを心がけましょう。

●抗菌・防虫製品
 抗菌製品はできるだけ買わないように。衣類の防虫には、酸素を抜いて虫を殺すものや赤スギの臭いを利用して虫を寄せつけないものは比較的安全です。衣替えの時に汚れや湿気をしっかり取り除くことも大切です。

 便利な生活の陰には、自己治癒力や免疫力を低下させるものがたくさん潜んでいます。だからこそ、冷え取り健康や食生活など、毎日の習慣が大変重要なのです。

●主な参考文献
「家庭用品危険度チェックブック」
体験を伝える会添加物110番編
情報センター出版局

「住まいにひそむ農薬がわかる本」
小若順一・槌田博編著/学陽書房
「抗菌剤の科学」

西野敦編著/工業調査会
「マナメッセ’95/’96/’97総集編」
マナメッセ株式会社

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