2001年2月〜2002年9月掲載
   

 

 

 毎日蒸し暑い日が続いています。こういう季節はシャワーで済ませて、冷房の効いた部屋で冷たいビールをぐいっと……というのが習慣になっている方、そういう生活を続けていると、低体温症はおろか、内臓の働きの低下、自律神経失調など、さまざまな「冷え」から来る病気がやってくることになります。夏こそお風呂の時間を大切にして、健康な体を維持するように努めましょう。

 1. 胃のトラブルにはお風呂を工夫して

 胃の調子が悪いといっても、そのタイプはいろいろ。まず、胃酸の分泌が少ないのが原因で、食後に胃がもたれる、といういわゆる「胃弱」。慢性胃炎の一種で、低酸症、胃アトニーなども同じタイプです。胃酸の分泌を促して、胃の働きを活発にする必要がありますが、これにはぬるめのお湯にゆっくりと入るのが効果的です。
 逆に、空腹時に胃がキリキリと痛む、胃酸過多や胃・十二指腸潰瘍タイプの人は、皮膚の血管を拡張し、胃の血管を収縮させて胃液の分泌を抑える必要があります。となると、少し熱めのお湯にサッと入る方が効果的です。
 しかし、精神的なストレスからくる胃の痛みには、高温浴は効果的ではありません。朝は高温浴、夜はぬるめのお湯にゆっくり、という工夫が必要です。ただし、どちらにしても食事の直前・直後は避けましょう。

 2. 不眠症にはお風呂が一番

 眠りは、自律神経の「副交感神経」の働きによって大きく左右されてきます。健康な人は夜になると副交感神経が優位になり、自然と眠くなるものなのです。
 しかし、現代の夜型生活や、過度の冷房などで自律神経の働きが狂う、つまり「冷える」と、夜になっても交感神経がオンになって眠れない、いわゆる不眠症ということになるのです。
 解消法はやはりお風呂。布団に入る1時間前ぐらいに、ゆっくりと38〜39℃のお湯に20〜30分。これで、自律神経が交感神経から副交感神経へと、うまくスイッチを切り替えることができます。
 入浴後に少々のアルコールをいただくのも、緊張をとくためには効果的。たった1回でもそれがうまくいったなら、これで眠れる、という自己暗示がかけやすくもなるのです。

 3. ストレスにもぬるめのお風呂が一番

 人の体には、外からの刺激に対して心身を正常に保とうとする防衛力や自然治癒力が備わっています。それがストレスということで、人間は誰でも持っていなくてはいけないものなのです。
 スポーツをしたり、夢や希望を持ったりするのも一種のストレスです。問題なのは対人関係の悩みとか、仕事上のトラブルなど、いわゆる「悪いストレス」で、その結果血管は収縮し、交感神経は高まり、不眠や「冷え」の大きな原因となってしまうのです。
 やはり、そういうときには38℃前後のぬるま湯に、ゆったりと半身浴が一番です。よく眠るためにも副交感神経を優位にして、ストレスに負けない体を作りましょう。

 4. 倦怠感のあるときは、思い切って冷水浴ですっきり

 倦怠感の原因は、副腎からのホルモン分泌のおとろえによることもしばしば。こんなときには、ダイレクトに副腎に活! 思い切って冷水浴でホルモン分泌を盛んにしてあげるのが、てっとり早い方法です。ただし、ここでいう冷水浴は20℃前後の冷水のことです。
 自分で入ってみて、ヒヤッとする温度を設定しましょう。副腎の活動を促し、倦怠感を脱出するのに有効です。時間は長くても10分くらいが適当です。
 ただし、風邪気味のときや、高血圧、心臓疾患、貧血症状のある方にはお勧めできません。

*次回は「こんなときのお風呂」第3回を予定しています。
乞うご期待!!

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