2001年2月〜2002年9月掲載
   

 

 






 すっかり消耗し、ふだんは待って座る帰りの東海道線に、「1本待つより即帰しよ」と思って乗り込んだその日、品川を過ぎたあたりで自宅から電話が入った。何かあったのかな…と不安になり、携帯を耳に当てると(周囲を気にしながら)、母が緊迫した声で「うちの風呂が壊れた。今日は風呂なしだから」と報告してきた。
 がっかり。疲れていればいるほど、1日をしめくくる入浴タイムが楽しみなのに。本当に悲しかった。しかし、落ち込んでばかりはいられない。横浜に到着するまでの15分間、私は必死に考えた。そして、とびきりの名案を思いついた。
 それは「スカイスパYOKOHAMA」に立ち寄ることです。

お風呂データ
料   金: 大人2300円(5時間まで)、小人1200円、学生1700円、延長200円(5時間以降1時間当たり)、スピード利用(1時間)1300円
営業時間: 午前11時〜翌朝9時
住   所: 横浜市西区高島2-19-12 スカイビル14・15F
電   話: 045-451-2244
交通 車: 横浜駅東口
H  P: http://www.skyspa.co.jp

 スカイスパは横浜駅東口、そごうの並びのビル(スカイビル)の14Fと15Fにある。終末にはレストランウェディングの会場にもなるような、ちょっとこじゃれたレストランが入っている高層ビルで、そのエレベーターにジーンズとよれよれのTシャツ姿で乗るのはなんとなく気恥かしかったけれど、そうも言っていられないので乗り込んだ。

 14Fに到着すると、うす暗く、美術館のようにスノビッシュで現実感の稀薄な雰囲気がただよっており、自分のくたびれた姿が一層情けなくなってきた。ちなみに向かいには「タカノユリビューティークリニック」があり、もし自分がそちらへ行こうとしている状況であれば、ふだんより自分の情けない容姿がふがいなくなって、ビタミンEやコラーゲンを増量してしまいそう。

 フロントで支払うときに、1時間限定で安値のスピードコースがあることを知った。とりあえずの目的は体の洗浄にあったので、スピードコースを選択し、1000円浮かせて得した気分になる。

 高級スポーツクラブのようなロッカールームでは、ホテルの客室係のような従業員が見張っており、土地柄、防犯に目を行き届かせているのか。

 さて浴場はというと、街の銭湯よりも広々感はない。広々としていないぶんプライベートな感じを狙っているのだろうか。
 浴槽は、ジャグジー、寝湯、ワールプール(流れるお風呂)、強力ジェットバスなど人気の設備が、システムキッチンのようにコンパクトにまとまっている感じ。湯は、北海道の二股カルシウム温泉と表記されており、じんわりとやわらかく体を包み込んでくれるような、生っぽいお湯で心地よかった。
 寝湯につかって、目のやり場をさがすと、景色を楽しむための大きな窓にはシャッターが下ろされていた。きっとどこからか覗く悪者がいるのでしょう。せっかくの横浜の夜景を楽しめないのは残念。

 と思ったら、サウナから見ることができた。けれど、実際はどーってことない。ランドマークタワーが見えるだけ。ランドマークタワーに飛行機が突っ込む様子を想像して、皮肉に笑ってしまうだけ(?)だ。
 が、景色はともかく、このサウナは大変気持ちがよかった。ドイツ式の「ボナサーム」というもので、北欧式よりも中温・中湿で、お肌や体に優しいのだそうだ。壁面に赤松の木が使われているのがいいのだそうだ。さらに赤青緑黄にぼわーんと光るライトが設置されており、これにはカラーセラピー効果があるのだそうだ。赤は「気分を向上させ、精神を高める」、青が「気分を鎮め、精神を落ち着かせる」、緑ば「気分をなごませ、気力を充実させる」のだとか…。

 このサウナのほかにももうひとつ、テルマーレというスチームサウナがあった。これは私が今まで入ったスチームサウナの中でも、一番気に入るものだった。全面タイル張りで、くすんだ感じの水色の風合いがいい。古代ローマ浴場がモチーフだと書いてあったが(古代ローマ風がどういうことなのかよくわからないんだけど)、これはトルコのハマムだと想像しながら入ることにした。
 すると一段上がったタイルの床にベターっとねそべっておしゃべりしている大学生風のふたりが、なんとトルコについての話をしている。しかも、みつあみが似合いそうな眼鏡っ子娘が、実際にトルコのハマムに入ったことがあると言っている。トルコのハマムで、男の人に体のすみずみまで洗ってもらったと、笑顔で話していた。純情そうな顔をしているのに、意外とやるもんだなあ(?)と感心してしまった。

 あと変わっているのが、足湯の設備があったこと。タイルばりの休憩用の椅子に座って、足を突っ込む水槽がふたつ。片方には水を、もう片方には42度くらいのお湯をいれて、交互に足を入れる交代浴をオススメしていました。
 この浴室内に設置された休憩用の椅子が素敵。タイル張りででーんと大きなソファみたいで、立派で、品よくリッチな気分になれる。

 そう、ここは、品のよいリッチ。「プチゴージャス」が、コンセプトという感じだな。
さすが横浜だわ。

評価…A



ご意見・ご感想はこちらまで

≫ページトップに戻る

≪ 前のページ
 
   
       
 

Copyright (C) KENKO JOURNAL , Inc All RightReserved