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![]() デトックスブームが続いている今、単なる「デトックス=毒素を出す美容健康法」という流れがちょっと心配、という旅行ジャーナリストの木谷朋子さん。世界各地を旅してきた旅のプロならではの視点で、さまざまなデトックス体験、健康・美容体験を世界各国の健康事情とともにお届けします。世界的な有名スパから気軽に行ける癒しスポットまで、ヘルシー美容&料理情報なども交えてご紹介します。 |
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◆ コリアン・ビューティの美肌は食べ物にあり! ここ数年、韓国では「ウエルビン」が大ブーム。運動をして体を鍛えたり、体に良い食事を食べようと熱心な韓国人の健康と美への情熱は、数年たっても衰える気配がありません。このウエルビン、英語のwell-being をもじった韓国の造語で、体に良い食事や生活、運動などを指し、日本の「ロハスブーム」とちょっと似ています。 もともと韓国人は健康や美容に関心の高い国民ですので、「カラダに優しい健康食」を追求するウエルビンブームは、韓国料理の基本にある「薬食同源」、「医食同源」の世界とも共通する流れ。毎日の食事で健康と美を維持するという考え方は、至極シンプルで当たり前ですけれど、すでに食生活が乱れきっている日本人には耳が痛い感じ。美肌も健康も毎日の食事が大切という考え方が浸透している韓国。見習うべき点がたくさんあるな〜と思います。 初めて韓国を訪れて以来、肌の美しいコリアン・ビューティが多いことに感動していた私ですが、私自身も韓国に2週間以上滞在して帰ってくると「肌が綺麗になったわね」と母によく言われます。なぜだろうといつも思っていたのですが、その理由は、毎日毎日、朝、昼、晩と韓国料理を食べ続けていたからと気づきました。韓国伝統のサウナ「汗蒸幕(ハンジュンマク)」やエステに行ったわけでもないのに、なぜ美肌に?慢性睡眠不足の取材中は、美にも健康にも悪いはずですが、それでも肌がつややかに綺麗に見えるということは、やはり「韓国料理」のおかげとしか考えられません。 ◆ 美肌に効き目のある伝統食「参鶏湯」と「キムチ」 美肌も「食」からと言われると、なるほど韓国には、そういった伝統食がたくさんあります。その代表格が「キムチ」。新陳代謝を高め、細胞を活性化させる働きがある韓国の代表的な健康食です。日本でもキムチはどこにでもある常備食になりつつありますが、本場の韓国キムチとどこか味が違う気がします。日本のキムチは何となく甘いのはなぜでしょう?砂糖でも入れているのかしらと思うものもあります。日本人に食べやすいようにという配慮かもしれませんが、本場志向の私はちょっと残念!最近はコリアンタウン「新大久保」や韓国の食材専門店で買うようにしています。 韓国旅行の定番土産としても知られるキムチですが、ソウルでしたら、ロッテ百貨店の地下にある食品売場がオススメです。日本語の話せる店員がいるので韓国語のわからない人でもスムーズに買い物が可能ですし、試食もOK。パッキングもきちんとやってくれます。 もう1つの伝統食は「参鶏湯(サムゲタン)」。ひな鳥の中にもち米、高麗人参、ナツメ、栗、銀杏、ニンニク、生姜、甘草などの韓方薬を入れて長時間煮込む伝統料理ですが、美肌に効き目があると人気があります。私も韓国へ行くと一度は食べるお気に入り料理の1つです。コラーゲンがたっぷり入っていますので、翌朝はお肌がプリプリ。じっくり煮込んでありますので、白濁したスープはあっさりした味なのに、滋養満点。韓国の人たちは、夏の前にこの「参鶏湯」を食べてスタミナをつけるのが習慣なのだとか。参鶏湯を年に数回食べれば健康でいられると言います。 同じコラーゲンたっぷりの料理に「豚足(チョッパル)」がありますが、こちらも豚足料理店が若い女性でいっぱいになるほどブームになった時期がありました。美肌に効く料理となれば、なんとしても食べたいという女心。コスメや美容整形など、美しさを追求する韓国女性たちですが、外面だけ綺麗にしても肌はきれいにならないという考えが徹底して浸透しているところが日本とは違うと感じます。 ◆ ドラマ『宮廷女官チャングムの誓い』でブレイクした宮廷料理 最後に、「薬食同源」の料理の代表格にあげられる料理として「宮廷料理」のことをちょっとご紹介したいと思います。 もともと宮廷料理は朝鮮王朝時代に王様や両班(ヤンバン)と呼ばれる宮廷に仕える貴族たちが食べていた当時最高の食材を使った料理をいいます。当時はまだ唐辛子が伝わっていなかったこともあり、現在の韓国料理と違い辛くないのが特徴です。ドラマ『宮廷料理チャングムの誓い』を見ていると、「おいしくてヘルシー、しかも見た目も美しい料理」が宮廷内で作られていたことがわかります。 どの料理も食材そのものの味を生かしたシンプルな味付け。中国から伝わる陰陽五行の精神が盛り込まれた「五味五色」の概念が各皿に盛り込まれています。五味とは、甘味、塩味、辛味、酸味、苦味。五色とは、緑、赤、黄、白、黒のことで、前菜料理の「九節板(クジョルバン)」などをみると、「五味五色」がはっきりと目で楽しめます。 韓国の伝統的なフルコース料理と言うとわかりやすいと思いますが、チョンポムク(サラダ)、ポサム(豚肉とキムチの白菜包み)、季節のお粥や水キムチ、九節板(クジョルパン)、神仙炉(シンソルロ)、松茸焼き、串焼きプルコギ、カルビグイ(カルビ焼き)、高麗人参の蜂蜜がけ、果物とお餅、韓菓などのデザート、伝統茶など、料理の種類は30以上あります。その中から季節にあった料理がサーブされますので、コース料理なら15種類近い料理が楽しめます。 ドラマ『宮廷女官チャングムの誓い』の影響で一躍人気を集めた宮廷料理ですが、もちろん今でも高級料理です。とはいえ、コース料理が3万W〜10万W以上と、値段は店によってかなり差があります。 ドラマの影響で、近年ソウル市内にはたくさんの新しい宮廷料理店がオープンしましたが、老舗として有名なのは『石坡廊(ソッパラン)』。ソウルでも指折りの超高級店です。建物は朝鮮王朝第27代の純宗(スジョン)王の夫人、ユンピの生家だった建物を移築したもので、現在ソウル市の文化財に指定されています。庭や伝統的な韓屋、中にある西洋式の調度品など、料理以外にも見どころがあるレストランですが、料理は全てコース料理。お値段も若干他店より高めです。平日は政財界の人たちが会食で利用したり、ビジネスマンたちがビジネスランチで利用することが多いそうですが、週末は観光客やファミリーで満席だとか。日本人もたくさん訪れています。私はディナーしか行ったことがないのですけれど、予算を節約したい人やちょっと食べてみたい程度の興味の人にはランチがいいかもしれません。 もう一軒のオススメは『紫霞門(チャハムン)』です。まだオープンして3年ほどですが、グレードの高い宮廷料理をリーズナブル価格で提供しようというコンセプトでやっているお店です。コース料理が26,000〜58,000Wと『石坡廊(ソッパラン)』のお値段の半額程度でびっくり。とても美味しかったので、今度また違うコース料理を食べてみようかと思っています。コース料理のほか、一品料理もありますし、「大長今水刺床」と呼ばれるチャングムメニュー(45,000〜55,000W)も揃っています。3階建ての1階が座敷と個室、2階が個室とテーブル席、3階が団体用と分かれており、まだあまり日本人の観光客は多くないということでした。98%が韓国人のお客様だそうですので、穴場かもしれませんね。2007年には東京にも進出するということですので、期待したいと思います。 次回は、常夏の国、ハワイのお話をお届けします。
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