世界デトックス紀行
デトックスブームが続いている今、単なる「デトックス=毒素を出す美容健康法」という流れがちょっと心配、という旅行ジャーナリストの木谷朋子さん。世界各地を旅してきた旅のプロならではの視点で、さまざまなデトックス体験、健康・美容体験を世界各国の健康事情とともにお届けします。世界的な有名スパから気軽に行ける癒しスポットまで、ヘルシー美容&料理情報なども交えてご紹介します。
 


第33回 スリランカ・アーユルヴェーダ紀行 PART-6
シロダーラとアイ・トリートメント

◆ 眼精疲労に効き目のあるアイ・トリートメント

バーベリン・リゾートに来て3日目。朝3時半と起床時間の6時にお腹が痛くなり、ゆるい便が2回。さらに朝食後の9時半に再びゆるい便が出て、カラダが徐々にデトックスされてきていることを感じました。「今日はアイ・トリートメントがあるので、午後3時にヘルスセンターへ来るように」と言われ、興味津々でヘルスセンターへ出かけた私。同じく興味津々ながら、アイ・トリートメントの必要なしと言われた貴子ちゃんは、撮影係として同行したのでした。

アイ・トリートメントとは、最初のコンサルテーション(診察)で、私が慢性的な目の疲れがあると言ったため受けることになった特別なトリートメントのこと。現代人はパソコンに始終向かっているので、私でなくても眼の疲れを訴える人は少なくないと思います。

まず、眼の周りをマッサージし、コットンで軽くオイルを拭いた後、小麦を練ったような枠で眼の周りを片目ずつ囲み、眼の周りに土手みたいなものを作ります。さらに足りない部分をコットンで補強。この土手の中にオイルを注ぐので、眼の周りを完全に囲んでオイルが流れないようにするというしくみです。

眼の周りの土手ができたところで、いよいよ土手の中にギーと呼ばれるオイルを流し込みます。まず眼を閉じて2分待った後、セラピストから眼を閉じたり開いたりを何度も繰り返して欲しいと指示されました。

オイルで眼を洗うような感じなのですが、本人的にはオイルの黄色の海で泳いでいるような感じ。本人はまったくどのような状態かわからないものの、外から見ている人には、私の目がちゃんと見えているようでした。

最後に眼を閉じたまま、土手をはずして、眼を拭いたら終了です。全部で20〜30分ほどの施術なのですが、終わった直後はオイルの膜がかかったような感じで、眼が見えにくくなります。部屋に戻って40〜50分ほどするとだいぶ見えるようになりますが、眼の周りにオイルを流しこんだだけで、顔とつながっている頭まで油っぽくなったのには驚きました。

このアイ・トリートメントをした後は、
 ○その日1日顔や頭を洗ってはいけない。
 ○太陽にあたってはいけない。
 ○外に出てはいけない。
 ○夜の食べ物を栄養士に確認する。

といった注意事項があります。同じ時期に来ていた日本人の2人が私よりも一足早くこのアイ・トリートメントを受けていたのですが、特に変化なしと言っていたものの、私の眼にはかなりの変化がありました。

1時間たったところで鏡を見たところ、白目がすごくきれいになったのです。普通、疲れているときには眼が充血したり、白目が濁った感じになっていくものですが、このアイ・トリートメント直後の私の白目は真っ白!あまりにキレイになったので、もう一度アイ・トリートメントを受けたいとドクターに頼んだところ、スケジュールの都合で無理と言われてしまいました。どのように行われるかは、写真を見ていただいたほうがよくわかると思います。

◆ ストレスを軽減し記憶力や不眠症の治療などにも効果のあるシロダーラ

アーユルヴェーダというと、普通の人は額に油をたらす「シロダーラ」くらいしか思い浮かばないようです。かくいう私も以前はそんなアーユルヴェーダ初心者でした。それくらいアーユルヴェーダの印象がシロダーラに集約されているわけで、やはり、今回は何をおいても受けてみたいと思っていました。

スリランカのほかのホテルでは、1回やって終わりというデモンストレーション的なものが多かったのですが、やはりバーベリン・リゾートのシロダーラは本格的。

とはいえ、以前は2週間以上の人にしかシロダーラの施術を受けさせなかったものの、今では8日間の私たちでも2日間のシロダーラを受けられるようになりました。シロダーラ中はかなりの拘束事項が多く、これが嫌で受けない人もたくさんいるそうです。

何しろ、シロダーラ中は、

 ○風や雨にあたってはいけない。
 ○顔はもちろん体を洗ってはいけない。
 ○お昼寝もダメ。
 ○日光の光に肌をさらしてはいけない。
 ○なるべく部屋にいること。
 ○本は休みながら読み、眼を休める。
 ○運動もNG。
 ○カラダを冷やす食べ物も熱くする食べ物もNG。
 ○小旅行などで外に行くのもNG。

といったべからず注意事項がいっぱい。シロダーラを受ける2日間は、いつも受けているマッサージやハーブバスなどもないので、マッサージを毎日受けたい人にもシロダーラはネックなのです。

トリートメント・ルームではいつも私を担当してくれているセラピストの2人が待っていて、ベッドに寝るように指示。部屋には素焼きの壷がぶら下がった木枠があり、壷の下の細い穴には紐が通してあります。その紐を伝って額にオイルが流れるしくみになっています。耳には脱脂綿を入れられ、オイルが入らないように防止され、いよいよオイルがたらされます。

セラピストは壷をゆっくりと動かしながら温かいオイルを私の額にたらしていきます。額から頭へとオイルをまんべんなくいきわたらせると、ゆっくりとヘッドマッサージをしてくれました。最後にオイルでべとべとになった私の頭の毛を絞って終了。時間にすると15〜20分くらいです。最後に白い三角巾で頭を覆い、耳も出さないように言われました。とにかく風や光にあたらないことが大切とセラピストからも再度注意を受けました。2日目も同じ施術です。とにかく、この2日間は顔も体も洗えないので、その点がちょっと厳しいかもしれません。私はあまりに顔がべたべたするので、顔を洗ってしまったのでした。

シロダーラの効果は人それぞれだそうです。私の場合、シロダーラをやった直後は、ものすごく眠くなりました。また、お昼寝もNGと言われたのに、あまりの眠気に寝てしまったほどです。食事の時間もシロダーラ中はNGというメニューにはラベルが貼られています。

私たちがシロダーラをしたのはちょうどバーベリンに来て5日目と6日目でした。滞在後すぐに行わず、少したってから行うのは、毎日の鍼やトリートメントマッサージで体の毒素を出してからシロダーラを行った方が効果的だからです。シロダーラのシロは頭のこと。ダーラは注ぐという意味ですが、疲労回復やストレスの解消、記憶力の増進や不眠症の改善、抜け毛や白髪など、さまざまなカラダの機能回復に効果があるそうです。

カラダをデトックスしてからでないと効果がないとなると、日本のエステサロンで行われているシロダーラは、あくまでエステとしての施術ということなのでしょう。アーユルヴェーダの治療としてのシロダーラはかなり行動に制約があり、とても日本ではできないだけに、やはりこういった施設で行うのが一番効果的だと思いました。

次回は、アーユルヴェーダの体質判断(ドーシャチェック)のことをご紹介します。

バーベリン・リーフ・アーユルヴェーダ・リゾート
Barberyn Reef Ayurveda Resort

住所 : Beruwara , SriLanka
TEL : +94-34-76036、76134、76173
FAX : +94-34-7603
URL : http://www.barberyn.com (英語)
URL : http://www.barberynresorts.com/japan/index.htm (日本語)

 

 



眼の周りに土手を作る



両目に土手を作ったらあいたスペースは脱脂綿で補強



ギーと呼ばれるオイルが土手の中に注がれる



黄色のオイルの中で眼を開けたり閉じたりを繰り返す



額の位置と素焼きの壷の底にあけられた穴を合わせる



オイルを壷に注ぎいれ、額にオイルをたらす



どんどん額にオイルがたらされていく



シロダーラの作業も2人1組。1人がリーダーで1人がヘルプという役割



シロダーラ中被ることになる三角巾。頭の中はベトベト!

第30回以前のコラムはこちら
第31回 スリランカ・アーユルヴェーダ紀行 PART-4 全身オイルまみれの後は、ハーブ・パックとハーブ・バスで終了!
第32回 スリランカ・アーユルヴェーダ紀行 PART-5 アーユルヴェーダのハーブ薬
第33回 スリランカ・アーユルヴェーダ紀行 PART-6 シロダーラとアイ・トリートメント
第34回 スリランカ・アーユルヴェーダ紀行 PART-7 アーユルヴェーダのドーシャ・チェック
第35回 スリランカ・アーユルヴェーダ紀行 PART-8 バーベリン・リゾートでの充実した8日間
第36回 イギリスの温泉町 PART-1 上流社会の社交場として栄えた高級温泉保養地バース
第37回 イギリスの温泉町 PART-2 21世紀のバースに蘇ったスパ・コンプレックス「サーメ・バース・スパ」その1
第38回 イギリスの温泉町 PART-3 21世紀のバースに蘇ったスパ・コンプレックス「サーメ・バース・スパ」その2
第39回 イギリスの温泉町 PART-4 21世紀のバースに蘇ったスパ・コンプレックス「サーメ・バース・スパ」その3
第40回 イギリスの温泉町 PART-5 北イングランドの高級保養地 ハロゲイト その1
第41回 イギリスの温泉町 PART-6 ハロゲイトのターキッシュ・バス その2
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