世界デトックス紀行
デトックスブームが続いている今、単なる「デトックス=毒素を出す美容健康法」という流れがちょっと心配、という旅行ジャーナリストの木谷朋子さん。世界各地を旅してきた旅のプロならではの視点で、さまざまなデトックス体験、健康・美容体験を世界各国の健康事情とともにお届けします。世界的な有名スパから気軽に行ける癒しスポットまで、ヘルシー美容&料理情報なども交えてご紹介します。
 


第34回 スリランカ・アーユルヴェーダ紀行 PART-7
アーユルヴェーダのドーシャ・チェック(体質診断)

◆ 体質を3つに分けているアーユルヴェーダ

施術7日目。帰国前日にいよいよ楽しみにしていたドーシャ・チェックの日がやってきました。

アーユルヴェーダの世界だけでなく、中国の漢方では、実証、虚証、中間証と体質を3つに分けていますし、韓国の韓方では、四象(シサン)体質といって、人を「太陰人」、「少陰人」、「太陽人」、「少陽人」の4つの体質に分けています。体質をカラダだけでなく、精神面でも分けているところが面白いですよね。こうなると、なかなか1つの体質には絞れず、体質が2つの体質にまたがっていることもよくあります。

この韓国型の体質診断にとても近いと感じたのが、アーユルヴェーダのドーシャ・チェック(体質診断)です。

アーユルヴェーダでは、体質を「ヴァータ」、「ピッタ」、「カファ」の3つに分けています。ドーシャとはサンスクリット語で、ヴァータは栄養素を運んだり毒素を排出したりする機能、ピッタは新陳代謝を整えて栄養素をエネルギーに変える機能、カファは細胞を作り免疫力をつける機能を担っています。

この3つのドーシャのバランスがとれていれば健康というわけで、このドーシャ・バランスが崩れるとカラダの調子が悪くなり病気になったりします。アーユルヴェーダでは、このバランスを整えることで、病気にならないカラダを作り、免疫力を高めて健康な体を維持できるように悪い箇所を改善していきますが、ヴァータの機能が強い人をヴァータ、ピッタの機能が強い人をピッタ、カファの機能が強い人をカファと分けているのです。

◆ 3つのドーシャの特徴

朝9時にドクター・ワサナのところに行くと、ドクターから細かい質問をたくさんされました。質問は全部で46項目。このとき、脈もとられました。アーユルヴェーダでは3本指で脈をとるのが特徴です。

結論ですが、私のドーシャは「ピッタ&ヴァータ」でした。ヴァータが17、ピッタが25、カファが4。貴子ちゃんは「ピッタ」ですが、「ピッタ&カファ」に近い「ピッタ」でした。

2人とも食べてはいけない食べ物や生活習慣リストをもらったものの、日本ではなかなかその通りには生活できないことばかり。私の場合は、避けたいことのリストに、強い運動、ハードな仕事、長時間の旅行、夜に風呂に入ること、睡眠不足などがあり、どれも仕事的に難しいものばかり。特にハードワークと長時間の旅は仕事を辞めるしかないので、う〜むと唸ってしまいました。

避けたい食べ物の細かいリストも渡されたのですが、私の場合、生野菜よりも温野菜の方がよさそう。ただ、毎日食べていたトマトやグリーンサラダ、キュウリやブロッコリー、さらにほうれん草がNGというのは少々ショックでした。ご飯も白米よりもブラウンライスがよいみたいです。そのほか、フルーツやスパイス(調味料)、肉、オイル、ナッツ類、ミルクやバターなどにも細かい指示があったのですが、とても守れるものではありませんでした。いろいろな食べ物がある日本では、時々思い出して気をつけようというのが関の山という気がします。

以下、3つのドーシャの特徴を簡単に書いておきますのでご参考までに。

【ピッタの主な体質】

  • 中肉中背
  • 頭は平均的な大きさ
  • 色白で黄色みがかったりピンクがかったりしている
  • 肌質はややオイリー。トラブル肌
  • 髪の毛の色は明るい
  • 髪質は柔らく細い。白髪や若はげの傾向もあり
  • 眼の大きさは中くらいで鋭い
  • 体重は平均的
  • 適度に体力がある
  • 汗っかき ・ 食欲旺盛
  • 冷たいものと甘いものが好き
  • 便は量が多く便秘はなし。下痢がち
  • 寝つきはよくもなく悪くもなく
  • すばやく何でもこなす行動力あり
  • 怒りっぽい。寛大さに欠ける
  • 記憶力が抜群によい
  • 声が大きく話し方が早い

【ヴァータの主な体質】

  • 痩せている。身長は高いか低いかのどちらか
  • 頭が小さくて細い
  • 色黒
  • 乾燥肌
  • 髪の毛の色は黒か濃い色
  • 乾燥してごわごわしたクセ毛
  • 眼は小さめで落ち窪みがち。輝きがない
  • 太りづらい
  • 体力がなく疲れやすい
  • 汗をほとんどかかない
  • 食欲はあるときとないときがありムラがある
  • 油のこってりしたもの、温かい食べ物が好き
  • 硬く乾いた便が多い。便秘がち
  • 不眠気味
  • 非常に行動的
  • 怒りっぽいが元に戻るのも早い
  • 記憶力は良いが忘れるのも早い
  • おしゃべり。話すのが早い

【カファの主な体質】

  • 身長は高くがっしりした体
  • 色白で顔色はあまりよくない
  • オイリー肌、にきびが出やすい
  • 髪の毛の色は漆黒
  • 髪質は量が多くウェービィ
  • 体重が増えやすく肥満ぎみ。減量も難しい体質
  • 眼は大きく丸い。輝きがありまなざしが柔らかい
  • 体力も免疫力もある
  • 多少の汗はかく
  • 食欲は少なめ
  • スパイシーな味や温かい食べ物が好き
  • 便秘がち
  • すぐ眠れるし眠りも深い
  • のんびり屋で敏速に行動できない
  • 話すのも動くのも遅い
  • めったに怒ることはない。しかし怒ると怒りの気持ちが長引く傾向
  • 記憶力はそれほど抜群ではないが、いったん理解したことや学んだことは忘れない
  • ゆっくり大きな声で話す

※ アーユルヴェーダの体質診断に関しては、岩瀬幸代著『緑の島スリランカのアーユルヴェーダ』(晶文社)を参考にさせていただきました。

次回は、『スリランカ・アーユルヴェーダ紀行』の最終回。小旅行やヨガ・レッスン、料理のデモンストレーションなど、バーベリン・リゾート内で行われているさまざまなプログラムについてご紹介します。

バーベリン・リーフ・アーユルヴェーダ・リゾート
Barberyn Reef Ayurveda Resort

住所 : Beruwara , SriLanka
TEL : +94-34-76036、76134、76173
FAX : +94-34-7603
URL : http://www.barberyn.com (英語)
URL : http://www.barberynresorts.com/japan/index.htm (日本語)

 

 



アーユルヴェーダでは診断の際に必ず脈診を行います。



食事は野菜が中心。食べすぎで太ってしまいました。



一番まずかった緑のスープ。飲むのが毎日苦痛でしたが、カラダの中をキレイにするためと思って我慢。



バーベリン・リゾートの朝は早いです。滞在時には初日以外毎日6時に起床していました。朝の海辺は人もまばら。



ドクター・ワサナによる料理デモンストレーションはなかなか興味深いものでした。詳細は次回に。



シロダーラ中に食べられないものの一つ「カード」。大好物だっただけに2日間食べられなかったのは残念。

第30回以前のコラムはこちら
第31回 スリランカ・アーユルヴェーダ紀行 PART-4 全身オイルまみれの後は、ハーブ・パックとハーブ・バスで終了!
第32回 スリランカ・アーユルヴェーダ紀行 PART-5 アーユルヴェーダのハーブ薬
第33回 スリランカ・アーユルヴェーダ紀行 PART-6 シロダーラとアイ・トリートメント
第34回 スリランカ・アーユルヴェーダ紀行 PART-7 アーユルヴェーダのドーシャ・チェック
第35回 スリランカ・アーユルヴェーダ紀行 PART-8 バーベリン・リゾートでの充実した8日間
第36回 イギリスの温泉町 PART-1 上流社会の社交場として栄えた高級温泉保養地バース
第37回 イギリスの温泉町 PART-2 21世紀のバースに蘇ったスパ・コンプレックス「サーメ・バース・スパ」その1
第38回 イギリスの温泉町 PART-3 21世紀のバースに蘇ったスパ・コンプレックス「サーメ・バース・スパ」その2
第39回 イギリスの温泉町 PART-4 21世紀のバースに蘇ったスパ・コンプレックス「サーメ・バース・スパ」その3
第40回 イギリスの温泉町 PART-5 北イングランドの高級保養地 ハロゲイト その1
第41回 イギリスの温泉町 PART-6 ハロゲイトのターキッシュ・バス その2
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