世界デトックス紀行
デトックスブームが続いている今、単なる「デトックス=毒素を出す美容健康法」という流れがちょっと心配、という旅行ジャーナリストの木谷朋子さん。世界各地を旅してきた旅のプロならではの視点で、さまざまなデトックス体験、健康・美容体験を世界各国の健康事情とともにお届けします。世界的な有名スパから気軽に行ける癒しスポットまで、ヘルシー美容&料理情報なども交えてご紹介します。
 


第35回 スリランカ・アーユルヴェーダ紀行 PART-8
バーベリン・リゾートでの充実した8日間

◆ あっというまの8日間
  アーユルヴェーダ・ライフに大満足

これまで7回にわたって、バーベリン・リゾートでのアーユルヴェーダ・ライフをご紹介してきました。私自身、これまでアジアン・リゾートなど、リゾートでの休日はいろいろ体験してきていましたが、バーベリン・リゾートでのアーユルヴェーダの休日は、それまでのリゾートライフとはまったく違うもので、とても新鮮に感じました。

毎日がトリートメントと薬、食事を中心にまわっており、たくさん本を読めるかな〜と思って持ってきた大量の本も結局2冊くらいしか読めず!のんびり過ごすことはできたものの、思った以上にミッション(やること)が多かったな〜という印象です。

バーベリン・リゾートの宿泊者の中には、毎朝、海辺を走っている人、泳いでいる人、ビーチ沿いのカウチでのんびり本を読んでいる人などがいましたが、私たちは結局一度も海に入ることなく、海辺を少し散歩する程度。シロダーラ中の2日間は外へ出られなかったし、あとの6日間も小旅行や料理のデモンストレーションなど、リゾート内で行われているさまざまな行事に参加し、帰国前日の夕方は買い物、帰国日は最後のパッキングなどで、なんとなく忙しく、8日間はあっというまに過ぎてしまったのでした。

◆ ヨガ・レッスンや料理のデモンストレーション
  小旅行など、トリートメント以外の時間も充実

バーベリン・リゾートでは、毎日のように朝晩ヨガやタイチ(太極拳)のレッスン(1時間〜2時間)が組まれています。また、アーユルヴェーダ料理のデモンストレーション、小旅行なども行われています。

最初は毎日ヨガ・レッスンに行こうと思っていたものの、いろいろやることが多くなかなか行けず、ヨガ・レッスンに2度、タイチのレッスンに1度参加しました。日本のレッスンと違い、音楽がなく、屋上で行われていたため、先生の声が風で飛んでしまい聞こえにくく、英語ということもあって、初めての人にはちょっとわかりにくいかも。でも、ほとんどの参加者が初心者でした。私はスポーツクラブでこの3年ほどヨガをやっていたため、ポーズ自体はなじみがあり、違和感なくレッスンに臨めました。

ヨガはアーユルヴェーダ治療中に有効な運動で、シロダーラ治療以外ならいつでも参加できます。コロンボから来るヨガの先生のレッスンが特におススメですね。

小旅行に関しては、毎週行き先が微妙に違うようでしたが、私が参加したのは、初日の午後に行った『ブリーフ・ガーデン観光』2時間程度と、4日目に参加した『ゴールへの小旅行』でした。ゴールまではバスで1時間半くらいですが、バーベリンを午後1時半に出発し、リゾートに戻ったのは夜の7時20分と半日の小旅行でした。途中津波の被害を受けた場所なども見ることができ、スリランカの普通の人たちが住むエリアや、他の町を見られたのはちょっとした刺激になって楽しかったです。

スリランカに行ったといっても、ほとんどの時間をリゾートの中で過ごすことになりますので、スリランカ観光もいろいろしたいという人は、バーベリン・リゾートは向かないでしょう。私自身は観光するとなると、職業柄徹底的に見たくなってしまう性格なため、アーユルヴェーダに重きを置くなら、この程度の軽めの小旅行がちょうどよいと思いました。

◆ 圧倒的に多かったドイツ人観光客

スリランカに行く前にアーユルヴェーダのことを周囲の人に聞いたとき、普通の人は額に油をたらす「シロダーラ」くらいしか思い浮かばないという人が多かったですね。かくいう私も以前はそんなアーユルヴェーダ初心者でした。

さすがにアーユルヴェーダの本場であるスリランカへ行こうと決めたときはいろいろ調べ、その中から、外国人向けのアーユルヴェーダ治療施設の先駆けといわれるバーベリン・リゾートを選びました。

選んだ理由の一つに、6〜7年前からバーベリンの名前を知っていたということもありますが、一番システムが充実していると感じたことが最終的な決定理由です。1年半前からは日本語スタッフ(デイビットさん)も常駐していますし、徐々にですが日本人も増えています。アーユルヴェーダの日本での知名度がもっと上がれば、日本人へのサービスを拡充しようという方向が今後もっと高まるのではないでしょうか。今のところ、日本人はゴールデン・ウィークや夏休み(お盆の頃)に来る人が一番多いそうです。

実はこのバーベリン・リゾートがオープンしたのは1968年。アーユルヴェーダの治療を始めたのは1982年。スリランカの中ではたぶん最初のアーユルヴェーダ・リゾートでしょう。スリランカ国内にはバーベリンのようなアーユルヴェーダの施設を備えたリゾートがいくつかありますが、本格的なものから観光向けに何時間かマッサージなどの施術をするだけのところもあり、施設のレベルや施術の内容にはかなりばらつきがあります。

また、バーベリンのあるベルワラだけでなく、スリランカ南西海岸一帯は以前からドイツ人観光客がとても多いエリア。そのせいか、バーベリン・リゾートを訪れる人は約90%がドイツ人です。残りの約10%がオーストリア人、フランス人、イギリス人、アイルランド人などのヨーロッパ人。日本人は最近増えてきたもののトータルではまだ1%未満ではないかという感じでした。

私がいた8日間には、日本人は2人連れの女性(30歳前後)と1人できた女性(40歳前後)がおり、私たち同様8日間というスケジュールで来ていました。ヨーロッパから来る人たちは短くても2週間。長い人は3週間、1ヶ月と長逗留している中、日本人としては10日間の休暇は決して短い方ではありませんが、みんなから「日本人の休暇は短すぎるね〜。もう少しいればもっと効果があるのに。少なくとも2週間はいなくちゃ」とよく言われました。

私自身は、アーユルヴェーダの治療を本来受けるべき不健康な生活を続けている忙しい日本人のサラリーマンのおじさま方に本当は来て欲しいな〜と思ったものの、現実は健康志向な20〜30代の日本人女性が日本人の主流。この点はちょっと複雑な気持ちです。ヨーロッパの人たちは夫婦連れなどのカップル、そして1人で来ている女性が目立ちました。年齢的には若い人よりも中高年が多く、この点は日本人と大きく違う点です。

今回アーユルヴェーダの治療を受けてみた感想ですが、大きな収穫は、アーユルヴェーダには心身を整え、健康な状態を取り戻す力があるということを、短いながらも実感できたことですね。波の音を聞きながら静かな場所で毎日眠りにつけるというリラックスできる環境もとても良かったと思います。もう少し長くいれば、さらに良かったとは思いますが、8日間でもストレスを解消でき、カラダをチューンナップできたと感じています。心身のデトックスをここまで徹底的に集中的にできる施設は、今まで見たことがなかっただけに、非常に新鮮でした。

値段も1日のトリートメント費が60ユーロ(約9700円)。これに小旅行やヨガ・レッスンなど、全てのプログラム費が含まれていますし、宿泊代は一部屋一泊70〜100ユーロ(約12000〜16000円ですので、2人で泊まるとこの半分)。これに朝昼晩の食事とおやつ代なども含まれていますので、日本でのエステ代を考えるとかなり安いと思います。

ベルワラにあるバーベリン・リーフの方は、施設的には古い施設ですので、ゴージャスなリゾートライフを望む人にははっきり言って向きませんが、私にはこの古さが逆に落ち着ける環境でした。施設に関する印象は個人の好みだと思いますので、自分がどんな環境を望むのかも、行く前にきちんと検討しておくことが必要でしょう。

まずはバーベリンを選ぶなら、アーユルヴェーダの治療内容に重きを置いて欲しいです。個人的には、プールがあればな〜と思ったので、次は、2003年にオープンした南部のウエリガマにあるバーベリン・ビーチの方に行ってみたいですね。ウエリガマの方は施設が新しく、海水のプールもあり、敷地も広めなのだそうです。

次回からはイギリスのスパ施設についてご紹介したいと思います。初回は古代ローマ時代に造られた温泉施設が残る世界遺産バースについてご紹介します。

バーベリン・リーフ・アーユルヴェーダ・リゾート
Barberyn Reef Ayurveda Resort

住所 : Beruwara , SriLanka
TEL : +94-34-76036、76134、76173
FAX : +94-34-7603
URL : http://www.barberyn.com (英語)
URL : http://www.barberynresorts.com/japan/index.htm (日本語)

 

 



初日の午後に行ったブリーフ・ガーデン。ドイツ人夫妻、フランス人、チェコ人、オーストリアの女性、日本人4人の総勢9人で参加



父がフランス人とスリランカ人のハーフ、母がオランダ人というバワさんという方の邸宅を今はブリーフ・ガーデンとして公開しています



バーベリン・リゾートにはいくつかの宿泊施設があり、これは海沿いのコテージ



ビーチに面したリゾートの敷地内のビーチデッキ。滞在中は日光浴や本を静かに読んでいる人が目立ちました



朝、昼、晩と欠かさず食べていた新鮮なフルーツ



たっぷり2時間あったヨガ・レッスン



南部のゴールへ行く途中に立ち寄った仮面博物館



スリランカの人たちの生活が垣間見られたゴールの町の雑踏



ゴールの町のフルーツ・ショップ
第30回以前のコラムはこちら
第31回 スリランカ・アーユルヴェーダ紀行 PART-4 全身オイルまみれの後は、ハーブ・パックとハーブ・バスで終了!
第32回 スリランカ・アーユルヴェーダ紀行 PART-5 アーユルヴェーダのハーブ薬
第33回 スリランカ・アーユルヴェーダ紀行 PART-6 シロダーラとアイ・トリートメント
第34回 スリランカ・アーユルヴェーダ紀行 PART-7 アーユルヴェーダのドーシャ・チェック
第35回 スリランカ・アーユルヴェーダ紀行 PART-8 バーベリン・リゾートでの充実した8日間
第36回 イギリスの温泉町 PART-1 上流社会の社交場として栄えた高級温泉保養地バース
第37回 イギリスの温泉町 PART-2 21世紀のバースに蘇ったスパ・コンプレックス「サーメ・バース・スパ」その1
第38回 イギリスの温泉町 PART-3 21世紀のバースに蘇ったスパ・コンプレックス「サーメ・バース・スパ」その2
第39回 イギリスの温泉町 PART-4 21世紀のバースに蘇ったスパ・コンプレックス「サーメ・バース・スパ」その3
第40回 イギリスの温泉町 PART-5 北イングランドの高級保養地 ハロゲイト その1
第41回 イギリスの温泉町 PART-6 ハロゲイトのターキッシュ・バス その2
≫最新号

 

  ≫HOME

Copyright (C) KENKO JOURNAL , Inc & KITANI TOMOKO All RightReserved