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![]() デトックスブームが続いている今、単なる「デトックス=毒素を出す美容健康法」という流れがちょっと心配、という旅行ジャーナリストの木谷朋子さん。世界各地を旅してきた旅のプロならではの視点で、さまざまなデトックス体験、健康・美容体験を世界各国の健康事情とともにお届けします。世界的な有名スパから気軽に行ける癒しスポットまで、ヘルシー美容&料理情報なども交えてご紹介します。 |
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◆ 旅の健康への効用を知って欲しいと始めた「世界デトックス紀行」 今年もあとわずか。「世界デトックス紀行」では、今年もさまざまな国を紹介してきました。毎回、デトックスの方法やスパの紹介などをメインには据えていますが、海外の生活が垣間見える話も交えつつ、ウエルネスな旅のありかたや旅の楽しみを知って欲しいと始めた連載です。すでに、私の連載を読んでくださった方が、韓国やスリランカを訪れているという情報もいただき、とても嬉しく思っています。 ご存知の通り、日本は先進国の中でも異常なくらい休暇の少ない国です。ストレスを解消する手段が食べることとお酒を飲むことに集中してしまっている人も少なくありません。もちろん、食べることもお酒を飲むことも人間の楽しみの一つなので否定はしませんし、私も食いしん坊なので、美味しいものを食べに行くのは大好き!ですが、休暇をとっていつもと違う空間に身を置くことで、心身を解放することが、人間にとっていかに重要なことかということも知って欲しいと思っています。旅は精神的な豊かさだけでなく、究極のリラクゼーションを私たちに与えてくれます。 さて、今年最後の国はドイツです。私は、今までさまざまな国を旅してきましたが、ドイツ人は先進国の中でも休暇をとりつつ仕事もきっちりこなす健康にも敏感な国民なのではないかな〜と感じています。ヨーロッパ有数の温泉大国としても有名で、全国にクアウォルトと呼ばれる温泉保養地が300以上あります。 クリスマスの時期に旅するのはちょっぴり寒いかもしれませんが、「どこがおすすめ?」と質問されたら、クリスマスならではの風景を存分に堪能できる国ドイツをおすすめします。確かにアジアンリゾートやハワイ、オーストラリアといった暖かい国へ行くのもいいのですが、この時期暖かい国に行ってしまうと、いまひとつ「クリスマス」という感じがしないのがやはり難点。以前クリスマスの風景を取材に出かけたときも、迷わずドイツを選び、行く前からタイトルまで決めていたくらいです。 ◆ ドイツの風物詩「クリスマスマーケット」 実は、私はヨーロッパのベストシーズンは5月から9月までと思っています。寒くて暗い12月のヨーロッパには、イギリスに住んでいた時期を除き、ドイツのクリスマスマーケットの取材に出かけたとき以外は行っていません。何しろものすごく寒がりなので、冬のヨーロッパに行く勇気はなかなか持てないのです。 でも、クリスマスマーケットの取材のときだけは私の行動があきらかに違っていました。あたりが午後4時過ぎに暗くなり始めると、クリスマスマーケットのイルミネーションが輝き始め、マーケットに集まる人々で活気にあふれる露店を細かく見て廻るうち、あっというまに5時間が過ぎていたのです。 クリスマスマーケットは、11月下旬からクリスマス直前までの約1ヶ月間のアドヴェント(待降節)期間中に開催されている野外の市場のことです。ドイツのどこの町にもあるクリスマスの風物詩で、歴史的に一番古いのは、バイエルン州のニュールンベルグのクリスマスマーケットです。規模の大きさでは、ヴァーデンヴュルテンブルク州の州都シュトゥットガルトが最大で、歴史的にも1692年からのスタートですから、300年以上の歴史を誇ります。 私が行ったのは、シュトゥットガルトのマーケットでしたが、市庁舎前から100以上の露店が連なるマーケットには、クリスマスのオーナメントやキャンドルのほか、食べ物や衣類などを売る店がひしめきあうように並んでいました。 鼻がきく?せいか、私はどうも食べ物につられがち。クッキーやクリスマスのケーキ「シュトレン」、アーモンドをローストする甘い香りに引き寄せられ、あまりに体が冷えてきたときは、クリスマスの飲物として知られるグリューワインを飲むのが楽しみの一つ。グリューワインとは、赤いワインにオレンジピールやシナモンなどの香辛料を入れたホットワインなのですが、私のようにお酒の弱い人にも飲みやすく、とても温まります。日本の熱燗みたいな感じでしょうか? ◆ 11月最終日曜日から始まるアドヴェント(待降節) 日本ではクリスマスイブとクリスマスの2日間だけがイベントデーになっている節がありますが、ドイツでは、11月の最終日曜日にクリスマス・シーズンが始まります。クリスマスの準備期間も大切と考えており、この期間のことを「アドヴェント(待降節)」と呼んでいます。各家庭では、11月の最終日曜日に4本のキャンドルを立てたアドヴェンツ・クランツという待降節のリースを作り、その最初の1本に火を点して、毎日曜ごとに1本ずつキャンドルに火を点けて、クリスマスを待つ気分を盛り上げていきます。 そして、12月1日には、各家庭で美しい絵が描かれたアドヴェンツ・カレンダーを飾り、クリスマスイブの24日まで、子どもたちが毎日日めくりしながらクリスマスを待ちます。手作りのもののほか、市販のものもたくさん売られていますが、カレンダーの中には、日にちのところにチョコやクッキーが入っているものもあり、これが子供たちの楽しみの一つになっています。 以前の取材で驚いたのは、「ドイツではサンタクロースが12月6日にやってくる」という事実でした。この日は聖ニコラウスの日とされていて、1年間良い子だった子供にはキャンデーやフルーツといったプレゼントを置いていく、ということでした。大人の間ではこの日が職場の同僚や友達にプレゼントを渡す日になっていて、前日のデパートはものすごく混み合うそうです。 それでは、本番のクリスマス当日にはプレゼントをくれる人は誰なのか?ということになりますが、プレゼントを子供たちにくれるのは、クリストキント(幼いキリスト)なのだそうです。クリストキントがドイツの子供たちにとっては、サンタクロース以上の存在であることを知ったときの私のショック!文化の違いを知った瞬間でした。 さらに驚いたのは、クリスマスツリーの飾りつけを行うのがクリスマスイブの午後であるということ。これに関しては、一部デパートなどでは守っていない場所もありますが、ヨーロッパの他の国に比べ、飾り付けられたクリスマスツリーが少ないと感じたとおり、これがドイツのクリスマスの伝統的な慣習なのだそうです。 小さい子供のいる家庭では、ツリーの飾り付けは子供にはさせず、24日の午後に両親が飾り付けをして、クリスマスプレゼントをツリーの下に置いてから、そのまま教会の礼拝へ出かけるとか。大人用の礼拝は夜の10〜12時頃。小さい子供のいる家庭では、午後4時頃に教会へ行くのが一般的です。 クリスマスの時期になるとどうしてもドイツを思い出してしまうのは、クリスマスマーケットの人々の活気と嬉しそうな顔を思い出すからかもしれません。 イベント化されている日本のクリスマスとは違う厳かな雰囲気も感じられるドイツのクリスマス・シーズン。24〜26日は商店やすべてクローズし、公共交通機関も止まってしまうので、旅をするなら、クリスマス前のドイツがおすすめです。 来年の初回は、ドイツの温泉のことをご紹介します。
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