連載コラム ひえとりくん
今月のキーワード

活性酸素はきらい!
活性酸素

   

 今回から始まったこのコラムは、ひとつのキーワードを手がかりに健康について考えていくコーナーです。
 今回のテーマは、あらゆる病気、老化などを引き起こし、人体を錆び付かせる大きな原因となっている「活性酸素」です。活性酸素という言葉はみなさんもご存知かもしれませんが、発生の仕組と性質、原因や対策についてもう一度正しい知識を持ち、健康の維持促進に役立ててほしいと思います。

まず活性酸素はなぜ発生してしまうのでしょうか?
 人間は呼吸によって酸素を体内に取り入れて、食べ物などを燃焼させエネルギーに変えていますが、このとき酸素の一部が変化して活性酸素が発生します。どのくらいの量が活性酸素になるかというと、体内に吸い込んだ酸素の約2%です。
 活性酸素になった酸素はとても不安定な状態です。なぜなら普通の酸素が2個の電子ペアになっているのに対し、活性酸素は電子が一個欠けているからです。活性酸素は他の電子を横取りしようとしたりして、本来の機能を失って変質してしまうのです。

■ガンや動脈硬化の原因に
 このように発生した活性酸素は、細胞を傷つけさまざまな病気を引き起こします。例えば細胞膜が傷付けられると、膜としての機能を果たせなくなり、ガンを発生させる物質が膜を通りぬけて細胞内に入りガンが発生します。
 また血液中に消費されずに余った脂質が溢れ、この脂質に活性酸素が飛びついて酸化すると、過酸化脂質である酸化LDLに変質します。この酸化LDLは内皮細胞に入り込みますが、やがてドロドロした酸化LDLになって血管壁の中に流れ出し、固まって血管内を狭くし、動脈硬化の原因になるのです。
 ほかにも白内障や肌のシワなども、活性酸素が原因だといわれています。

身の回りにある原因
 私たちは体に酸素を取り入れて生きているので、活性酸素の発生は避けられないように思いますが、活性酸素の発生量さえ増え過ぎなければ すぐに病気になることはありません。そこで身の回りにある活性酸素を発生させる原因を知り、気をつけるようにすることが大切です。
●タバコ タバコに含まれる有害物質により、一本のタバコを吸うと100兆個もの活性酸素が発生するといわれています。
●紫外線 目には見えませんが、皮膚の下の細胞にまで達するほど強く、活性酸素の原因になります。
●激しい運動 酸素を大量に消費するので活性酸素も多くなります。
 ほかにも、ストレス大量の飲酒、排気ガスなどの大気汚染電磁波なども原因になります。

体を温めて抗酸化酵素を活発に
 これらすべての原因を除去することは大変に難しいことです。そこで私たちの体には活性酸素に対抗するために、スーパーオキシド・ジムスターゼやカタラーゼ、グルタチオンペルオキシダーゼと呼ばれる三種類の抗酸化酵素が備わっています。
 つまり抗酸化酵素がしっかりと働けば活性酸素に負けないというわけです。
 しかし、これら酵素はとてもデリケートで、働く体の器官の温度に敏感です。酵素がしっかり働くのは、体温が36.5度程度のときなのです。
 つまり近年増えつつある低体温の人の場合、抗酸化酵素がきちんと働かず、ガンや動脈硬化になる可能性が高いのです。そこで抗酸化酵素をしっかりと働かせるためには、まず体の冷えを取ることが大切になってきます。しっかりと体の冷えを取って、抗酸化酵素を働かせるようにしましょう。
 冷えはこのほかにも体にいろいろな影響を与え、病気の原因になっています。まだ体の冷えについてあまりよくご存知ない方は、「知らずに死ぬな! 悩んでいるなら『冷え取り健康法』」(健康ジャーナル社刊)を御覧ください。冷えの恐ろしさなどの基礎知識、対策法などが網羅されています。


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