連載コラム ヒエトリくん
健康的な出産と育児がわかる


   


 風邪やインフルエンザが猛威を振るうこの季節。今年はとくにインフルエンザが蔓延し、学級閉鎖はおろか、死者まで出ているという情報もあります。
 こんなときこそ体を温め、人間がもつ「自然治癒力」を最大限に発揮してあげなくてはいけませんが、いくら家庭で努力しても、子どもは学校など、人が集まるところで、どうしても風邪をうつされてきてしまいます。
 そんなとき病院に行くと出されるのが、「抗生物質」という薬。よく聞く名前ですが、これはいったい何なのか、子どもに飲ませても大丈夫なものか、「予防接種」とともに考えてみます。

Q1 抗生物質ってなんですか?

A1
 抗生物質とは、細菌やカビなどの微生物が原因で起こる病気に対して効果を発揮する薬。これの登場によって、重い病気から助かる人が増えたという「夢の薬」で、最近は病気の治療だけでなく、予防のためにも使われています。
しかし、抗生物質の乱用により「多剤耐性菌」という抗生物質が効かない菌が登場して、またそれに効く抗生物質ができ、またさらに効かない菌が登場し、というイタチごっこの状態にもなってしまっています。

   
Q2 抗生物質の副作用ってあるのですか?

A2 体質によってペニシリンショックを起こす場合があります。また胃腸障害、肝障害、発疹、頭痛、めまいなどを起こす例もあります。
 また抗生物質は、体の中の病原菌だけでなく、腸内の善玉菌も皆殺しにしてしまうので、腸内環境は悪くなり、もともと備わっている抵抗力が落ちてしまいます。
   
Q3 インフルエンザには抗生物質は効くのですか?

A3 インフルエンザウイルスは細菌ではなく、ウイルスなので抗生物質は効きません。効いたように思えるのは、同時に処方された解熱剤や痛み止め、せき止めによって症状が抑えられているからなのです。
   
Q4 では抗生物質に頼ってはいけないのですか?

A4
 そんなことはありません。体力が落ちて2次感染を起こす恐れがないように、抗生物質は役立ってくれます。しかし、それは抗生物質だけが頼りという医師もいます。
また、3か月未満の乳児や免疫不全の患者、髄膜炎、マイコプラズマ感染症、溶連菌感染症、赤痢といった感染症には、適切な抗生物質の服用が必要になります。
 風邪と紛らわしい症状で、治療のためには2週間くらい飲み続けなければならない(勝手にやめると症状がぶり返したりする)場合もあるので、医師の説明をきちんと聞きましょう。
 
   
Q5 インフルエンザは予防接種で予防できますか?

A5
 年によって流行するインフルエンザウイルスのタイプは違うので、ちょうど合ったワクチンが必要になります。
予防接種をしないと重症化して脳症を起こし、死亡したり後遺症を残すことがあるという報道がありますが、予防接種をしても脳症を起こすことがあります。現在では子どものインフルエンザ予防接種には議論があり、糖尿病など抵抗力が低下している人や、高齢の方を中心に勧められています。
 

 

 

 
☆厚生労働省が勧めるインフルエンザ予防のポイント
(1) 過労、睡眠不足を避ける。
(2) 十分な栄養と休養をとる。
(3) うがい、手洗いを励行する。
(4) 人込みを避ける。
(5) 部屋を加湿する。
(6) マスクを着用する。
   
☆抵抗力をつけ、病気知らずの体を作るには
(1) 入浴時間を大切にする、温かい格好で寝るなど、体を冷やさない生活を心がける。
(2) 有胞子乳酸菌の摂取などで、常に善玉菌優勢の腸内環境を作っておく。

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