人見さんは、その短い生涯を閉じるまで、世界新記録4つ、日本新記録8つという驚異的な記録をつくりました。しかし、華々しい競技生活は今なお取り上げられることはあっても、その苦難を知る人は多くありません。ひとりの人間の中に、ナショナリズムへの情熱と、ナショナリズムからの狂おしい圧力が、これほどまでに激しく共存し、葛藤した例は少ないでしょう。
生誕100年、人見さんの燃えるような熱き胸の思いや限りない希望が、多くの方々に伝わり、共感を呼んでもらえたらと願っています。